アンサンブル

「どちらかというと、アンサンブルだ」

「ビッグバンドだね」

自宅でお好み焼きを作っていると、意識の片隅でそのような呟きが聞こえ始めた。

iTunesのラジオに"radioio BIG BAND"というチャンネルを見つけたので、もうかれこれ3時間くらい聞き続けている。

気に入った曲のバンド名をスティッキーズに書き留めておいたのだが、どうだろう。

Louie Bellson Big Band

Maynard Ferguson

John Fedchock NY Band

Rob McConnell

有名なのかどうかはさっぱりわからないのだが、もう1か月くらい熱が冷めなければ、AmazonでCDを買い漁ってみようと思っている。

ところで、この唐突なビッグバンド熱は何なのだろうと、われながら不思議に思えて仕方がない。思い当たるフシといえば、遺伝的な何かだ。

実家に住んでいた頃、父が何の前触れも無くベニー・グッドマンやポール・モーリアの全集を通販で一括購入していたのを思い出した。

母に内緒で、アブフレックスも買っていた。

高校生のときだったか、まだ封の解かれていない父のCDを開封し、こっそりオーディオで聴いたものだ。最初に耳に飛び込んできた曲が、ポール・モーリアの「オリーブの首飾り」だった。

「手品の曲だ!手品の曲だ!」

と大はしゃぎした記憶がある。

今のビッグバンド熱は、ウチの家系で30才を過ぎた頃に発現する遺伝的な何かなのかもしれないが、幸い今のところアブフレックスは欲しくはない。

なので安心だ。しかし油断はできない。いつかアブフレックスが欲しくなるのだろう。居ても立ってもいられなくなるくらい、アブフレックスが欲しくなることだろう。

アブフレックス。

アブフレックス。

アンサブレックス。

…アンサンブルというと、思い当たるフシをひとつ思い出した。

先日、9月13日(土)に役者の手島昭一サンが出演する舞台を見に行ったのだが、これがまた素晴らしい芝居・演出・ストーリー。

「今度、笛やんなくちゃいけないのよ…」

とボヤいていた手島サンの真意を知ったのは、舞台のラストシーンを目の当たりにしたときだった。

リコーダーのアンサンブルだ。しかも、イントロは彼のベースパートからだ。

(こりゃ、ミスが許されんなー)

見物しているだけで良いはずのわたしでさえ、背中に汗を感じたほどだった。

劇場を後にしたときは少しも意識していなかったのだが、このときに受けたメッセージやエネルギーが、じわりとビッグバンドへの興味を駆り立てたのかもしれない。

何せ15人がかりのアンサンブルだ。

3人や5人で演るバンドとは違う醍醐味があるに違いない。

新しい境地が、オレを呼んでいる気がする。

アブフレックスには、呼ばれている気がしない。
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by riv-good | 2008-09-20 00:09 | ヒトの衣谷さん

約10年の関東生活を経て長崎にUターン。長崎の生活事情や日常に沸き起こる出来事を書き綴っています。歌も歌います。フードアナリスト協会 正会員。何者でしょうか?


by 裕一郎
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