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昭和の新聞

実家の応接間には、「昭和の新聞」と題された古新聞がファイリングされ壁に掛けられている。

昭和の新聞は倉庫を整理しているときに出てきたもので、食器などの包装紙として使われていた。

活字の書体が古めかしかったので、

(やけに古い新聞だなぁ)

と、できるだけ破らないように紙面を広げて日付を確認したところ、ほとんどが戦時中のものだった。

昭和の新聞_c0025348_2334380.jpg収録されているのは、当時の毎日新聞、朝日新聞、それから満州日報。

現在から遡って、わずか60年ほど前の事実が記されている。

一面記事の内容が、今とは違いすぎる。

違いすぎて、まったく冗談のようにさえ思えてしまう。

誰かがこしらえたフィクションではないか?と錯覚してしまう。

だが、事実である。

新聞は、この日本が大まじめに戦争に明け暮れた時代が、ほんの少し前に、虚構でも何でもなく確実に存在していたことを物語っている。

「狂気である」

と直感した感覚を、わたしは忘れまい。

狂気の果てに、今のわれわれがあることを忘れまい。

No more war,

No more HIROSHIMA,

and No more NAGASAKI.
by riv-good | 2007-08-06 23:09 | 文字中毒

約10年の関東生活を経て長崎にUターン。長崎の生活事情や日常に沸き起こる出来事を書き綴っています。歌も歌います。フードアナリスト協会 正会員。何者でしょうか?


by 裕一郎