甲冑に魅せられる

c0025348_3152635.jpgAmazonで『【決定版】図説・戦国甲冑集』を購入。すっかり読みハマっている。

先日、箱根まで遠出したのだが、その観光コースに「箱根・武士の里美術館」を入れたことが、わたしの甲冑意欲に火がついた発端である。

事前にホームページをチェックすると、戦国時代の珍しい兜が展示してあることがわかった。

以前に何かの雑誌でみかけた「変わり兜」で、「前立て」という部分に独特の意匠が凝らしてあるシロモノだ。言ってみれば、戦国武将のオシャレ・グッズである。

500年前に存在していた日本人の感覚に出会う。なんだか不思議な気持ちが湧いてきて、好奇心に任せるまま遊びに行ってみた。

美術館というより家屋といった佇まい。わたしがクルマを停めると、ちょうど館長とおぼしき人物が庭の手入れをしていた。

彼はクルマのナンバーを見るなり、

「おー、わざわざ野田からいらっしゃいましたか」

と親しげに声を掛けてくれたのだが、次の言葉が、わたしの意表を突くものであった。

「お好きなんですか?」

まるで秘宝館にでも来てしまったような、微妙な恥ずかしさに襲われてしまう。

(すすす、好きといえば好きですが…)

と中途半端に苦笑せざるを得ない。

結局、わたしはこの小さな美術館にかれこれ1時間以上も足を止めることになった。

いや、ものすごく感動した。デザインはもとより、細工が巧み。

鎧を縫っている紐1本1本が、スニーカーの靴紐に似ていることに気づいたのだが、当然当時は手縫いである。細かい。

膝当ての部分も、一見すれば単なる亀甲模様なのだが、ワッフル状に仕立てることでクッション性を高めていることが伺い知れる。

この繊細な感覚が、500年も前から日本人の中に存在していたのか…と、改めて感動。

c0025348_3174178.jpg外に出てクルマに乗り込むと、運転席側のウィンドウを叩く者がいた。

例の館長である。窓を開けると、

「ほんっとうに好きなんですね!」

と感激されてしまった。そうそう長居する客もいないに違いない。

「アレ、見ましたか?黒くて、ちょっと大きめの。関ヶ原に捨てられていた鎧のヨコにあったヤツ」

それが何かと尋ねてみたところ、

「アレね、酒井忠次の鎧なんですよ」

「えええええっ!?」

思い掛けなく、戦国の有名人に出会えてしまった。もう一回入館しようかと思ったくらいである。

さて、『【決定版】図説・戦国甲冑集』によると、同じく徳川家家臣である榊原康政の具足が、東京国立博物館に収められているらしい。ぜひ見たい。

なんだか甲冑目当てで、全国を旅してしまいそうな予感がする今日この頃だ。
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by riv-good | 2007-04-14 03:29 | 旅道楽

約10年の関東生活を経て長崎にUターン。長崎の生活事情や日常に沸き起こる出来事を書き綴っています。歌も歌います。フードアナリスト協会 正会員。何者でしょうか?


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